楽しさいっぱいの相続問題

Cは大統領になる前には、「サダム・Fセインから都小平まで、ユーラシア大陸をつらぬく”世界のならず者“」と中国を批判したこともあった、といわれている。 ところが、第2期政権になると、中国にたいして「関与政策」をとり、百八十度対中国政策を改めた。
中国を排除したり封じ込めたりしないで、市場経済に呼び入れるために、「融和策」をとり、「中国に関与」するという立場である。 問題なのは、なぜ、Cは政策を変更したのか、という点である。
ここには、1996年のCの再選をかけた大統領選挙が、大きくからんでいる。 CとGアのこのときの選挙資金について、その後、いくつもの不正献金疑惑が問題化した。
その最たるものが「中国からの民主党への献金疑惑」である。 一説には、その金額は2000億円相当とも、いわれている。
こうしたうわさと符節を合わせるかのように、C政権下で、衛星技術が中国へ流失したとか、国防総省から軍事情報2000件が収められているパソコンがなくなったとか、数多くの不可解な事件が発覚し、また、その捜査のやり方にも、特別なある種の配慮の匂いを感じさせる様子も、報道されている。 FBIの中間管理賊には、Cが大統領を退任したら、あらためて訴追すべきだという者すらでてくる状況であった。

大統領に就任する前からCにはホワイトウォーター疑惑など多くのうさんくささが付きまとっていたが、いずれも私的なものであった。 しかし、この「中国からの民主党への献金疑惑」は、次元を異にする。
なぜならば、この疑惑は「アメリカの国益」を売ったか、売っていないのか、という国家レベルの問題であるからである。 C大統領とファーストレディー・Hラリーは、ともに弁護士であり、現職の大統領としてアメリカの権力構造の頂点にいるので、からくも法律的敗北をくぐり抜けている。
ホワイトウォーター疑惑アーカンソー州知事時代、長年の支持者の会社に便宜を図り、その見返りに政治資金の応授を受けた疑い。 Cリントン夫妻と支授者の共同経富会社「ホワイトウォーター」への不正融資も疑惑にしかし、野党共和党にしてみれば、なんとも腹立たしかったに違いない。
中国がアジア地域で存在感を拡大していくのを容認しているかのごときCの第2期政権のあり方は、共和党には、なんとも受け入れがたいものであった。 中国にたいしてガードの甘くなったC政権につけ込むようにして、アメリカの金融市場から中国が資金調達をこころみた「Cャイナ・テレコムの香港とニューヨークの同時上場」を、「市場」という戦場で、共和党が防戦して中国の野望を打ち砕いた事件が、1997年n月羽日の「香港株式の大暴落」と、これに続く「香港発世界同時株安」であった。
中国はこの共和党の反撃に大きな痛手をこうむった。 しかし、2000億円という先行投資?をしている中国はひるまず、次のチャンスを狙っていた。
数年前から中国は石油の輸入国に転落していた。 輸入依存国となった中国の石油問題の解決には、3つの方法が考えられる。
1つは、外資を呼び込み中国の領域内で石油開発を行う、2つには、安定的な石油輸入ルートを確保する、ちなみに、江沢民はみずからサウジアラビアまで出向き具体的に動いている。 3番目の方法は、中国自身が直接海外の油田開発を活発化させること、である。

第3の方法の具体策として、中国はチャイナ・テレコムの失敗にこりずに、直接海外の石油開発への資金調達をこころみた。 ニューヨークで、中国の第3位の石油会社で海外石油開発を行なうCNOOC(中国国営海外石油会社)の上場に着手した。
1999年の年初より準備したが同6月に、GFRB議長が金利を引き上げたため株式市場が下落したので、当初予定の妬?記ドルでの上場はむりで時期も延期するとの通告を、引受会社のMルガン・スタンレーから受けた。 8月に略ドルでの上場に切り替えたが、再び引受会社から市場が安定していないので、上場の延期を示唆された。
上場での手取りの目減りを覚悟したが、またしても、お預けを食わされた。 2000年にはいっても上場の機会は、引き伸ばされたままだった。
このときの引受会社Mルガン・スタンレーが、共和党に近い投資銀行であることは知る人ぞ知る話であった。 2000年の4月に今度は、中国石油がニューヨークに上場しようとしたときには、直前に共和党議員によって、Kルパースなどの公的機関の資金による中国石油株購入への反対キャンペーンがまきおこった。
中国のアジアでの存在感の拡大と強引なニューヨークでの資金調達の背後に、Cリントン政権の「中国甘やかし政策」(戦略的パートナーシップという名の関与政策)の関わりを意識している共和党員は、少なくない。 1999年の早い時期から、大統領選挙戦での「B勝利の手答え」を感じ取った共和党は、政権獲得後の中国勢力拡大抑制策に、手を打ち始めたのである。
中国の経済成長の最大のアキレス健は、石油・エネルギー問題だと分析した共和党が立案した、中国経済への「石油兵糧攻め」戦略が、「1999年から2000年にかけてのディスインフレ下での石油価格3倍化」だったのである。 中国は1600億ドルを越える外貨準備を保有しているが、対外債務も少なくなく、約1400億ドルあるといわれている。
ネットの外貨保有は意外と少ないので、それでなくとも対外債務の利払いに加えて、石油代金の支払いのやりくりは、重荷であった。 ところが、石油価格が3倍に急騰したので、中国の財政にとっては大きな痛手となったのである。
中国はほとんどの石油輸入を、直接輸入ではなく石油市場からの当用買いを余儀なくされているので、ニューヨーク石油先物市場の急騰は、もろに中国にその影響を及ぼしたのである。 米中の外交は、中国政府とC民主党政権のホワイトハウスが、公式の関係当事者であるが、「市場」をつうじて共和党が、中国のわき腹をボディブローしていたのである。
次期政権を目指す共和党による対中国外交はすでにこの時から、始まっていたのである。 2000年石油価格3倍の対日戦略21世紀の初頭でも、石油文明は別世紀同様に続くのである。

であるがゆえに、石油は依然として、武器として機能し続けるのである。 さて、「世界的ディスインフレ下での石油3倍化」の外交的側面の「戦略的くさび」は、次に、日本が対象とされていた。
結論を先におくれば、「Aラビア石油のカフジ油田採掘権の米系メジャーへの移転の着手金」として、石油価格が3倍に値上げされたのである。 アメリカは型世紀の石油・エネルギー支配への野望を抱いている。
その一環として、中東原油へのさらなる権益の拡大をはかっている。 日本では石油は単なる市場商品とのコンセンサスが主流であるが、アメリカでは一貫して「石油は戦略商品」との認識である。
カスピ海石油開発に戦略的に取り組んでいることが、このことを証明している。 Aラビア石油1960年にペルシャ潮にカフジ油田を発見。
日本の自主開発油田の第1号。 採掘権の延長問題では、サウジアラビア側から不当に厳しい条件が提示されたため、狸得できなかったアメリカはカスピ海石油や西アフリカの石油のような長期的な開発プロジェクト以外にも、既存の石油権益を安く入手することも検討していた。

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